一般社団法人
令和4年2月にグーグルフォームを用いて、会員に水害支援に関するアンケート調査を実施しました。133件の回答を得ることができましたので、以下の通りご報告いたします。
令和元年の台風19号に関する回答が多かった。浸水や増水の恐怖、利用者への安否確認のための奔走など、不安と恐怖の中での行動が鮮明に記入されている。同時にケアマネとしての業務遂行の責任と、自分の家や家族に対する責任の間で悩んだと伺える記述があった。
事業所、自宅とも浸水による被害が多かった。回答者の57.1%が所属事業所に被害があった。また53.1%の人が身近な人や自宅にも被害があったとの回答があった。
具体的には、パソコンや車が使用不能になった、家に住むことができなくなった、職員が被災して出勤できなかった、道路が寸断されて利用者宅へ訪問できない、送迎車が使えなくなり通所、訪問サービスが提供できなくなった、などがあげられた。
利用者の安否確認、避難場所の確保(ショーステイ先)、避難の呼びかけや避難所までの誘導、その後は被災した利用者宅をはじめ、地域や事業所、自宅の片付けなどがあげられた。また、避難した利用者の食事や排せつの介助、避難所での炊き出しや水や食料の運搬、避難所や被災した地域を訪問し状況を確認したという回答があった。施設職員からは、被災者を受け入れたという回答があった。
ケアマネ個人として行った支援としては、利用者家族の安否確認、避難所の案内、消防団として活動した、などの回答があった。
職員も被災したことから、管理者としてどう指示を出したらいいか悩んだ、今にも被災しそうな状況で仕事と家のどちらを優先すべきか悩んだ、と管理者・従業者の立場での悩みがあった。利用者に関することとして、本人宅は問題なかったが、地域の方に避難所へ連れていかれて体調不良になってしまった、自宅が壊れてしまっても住み慣れた家を離れたくないと避難を拒否され説得するのに苦労したなどがあった。避難所が開設されても期限があり、それまでに次の場所を探すのが容易でなかった、被災者を預かった施設として職員数が変わらないことで負担が大きくなったなどの回答があった。また、介護認定を受けていない要介護者に対しての支援ができなかったという回答もあった。
保険者間(自治体)間でやり取りをしてもらいたい、被害状況・ボランティア情報・行政や民間の支援情報などまとめて確認できるようなサイトがあると良い、支援者となるスタッフが被災者になることもあるため、お互いが助け合えるような形を整えることが必要ではないか、などの要望や意見があった。
アンケートのご協力頂いた皆様に対して、心より感謝申し上げます。
今後、福島県介護支援専門員協会 災害対策グループとして、皆様から頂いた貴重なアンケートをもとに活動してまいりたいと思います。
福島県介護支援専門員協会
災害対策グループ